ねこしごと

ねこと思い出ばなし、ちょっぴり金魚とカメ

似たもの親子

 

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若くてオシャレなお母さんが

男の子を外で遊ばせていました

 

場所は実家の前の広めの私道です

 

沿道には

住宅三軒とアパートが建っているのみで

向かい側は大きな畑駐車場になっています

 

子供が遊んでも危険は少ない場所と言えます

 

自転車で遊んでいるふたりは

あまり見かけたことがありませんが

実家の隣のアパートの住人で

最近になって親子で越してきたようです

 

男の子は幼稚園の年長さんくらいでしょうか

覚えたての自転車が楽しくてしかたない様子

 

玄関の横の小さい窓を少し開けてあるので

シュンシュンシュンシュン 💨

何度も何度も

坊主が風を切って横切る気配がしています

 

どえらい

無鉄砲な飛ばし屋です

 

若いママさんも元気いっぱいですね

大きな声で坊主を呼んでいます

 

ん?

呼んでる・・・?

それにしては語気が荒いぞ

 

・・・違いました

どうやらこれは叱っているようです

 

コラァーーっ!

危ないから

スピード出すなっ!

 

おっ!その通り!

いいぞ!若いママさん!

 

ヘルメットをかぶっているならまだしも

素のままの頭では

転んだときのダメージたるや甚大ですからね

 

最近の風潮では

叱らない親たちも多いようですから

このくらい勢いのある叱り方を聞くと

スカッとしてかえって好感が持てます

 

しかしこの坊主

ママさんの意に反して

誰もいないのにベルを鳴らしまくりながら

ヘラヘラしたまま走り続けています

 

ぜんっぜん

言うこと聞いてないな

なかなか強気な坊主めっ

 

そう思わないこともなかったのですが

 

まあね

子供なんて動物は

所詮はそんなもんか・・・

 

別に転んで泣いても

わたしのせいではないですからね

 

やがて遊ぶ場所を変えたのか

坊主の爆走自転車から響いていた

ガラガラキキーッ!

まったく聞こえなくなり

 

再び静かな午後が戻ってきました

 

何を隠そうこのわたし

窓を思いきりガッ!と開けて

 

うるせえぞ!小僧!

 

そう叫ぶくらいのことは

まったく躊躇することなく実行する人間ですが

 

おそらくこの場合

 

向こうのママさんも

相当なアレっぽいことですし 元ヤ〇キー

血で血を洗う抗争の勃発は避けたいところです

 

どれ・・・

坊主のいない今のうちに

ゴミ捨て場の

カラス除けネット

取り込んでおくか・・・

 

母がボケ出した頃

隣と奥の二軒に押し付けられたまま

今でもウチだけが担当させられているのが

ゴミ捨て場の管理です

 

母が亡くなったあかつきには

 

隣と奥の親父たちを

緑色のカラス除けネット

一網打尽に捕獲して

ゴミ捨て場担当オヤジとして

無理やりご近所デビューさせ

 

いいかげんなゴミの捨て方をされる

どんなに迷惑かということを

ぜひ思い知らせてやろうと思っています

 

なんせ

デイの送迎車にまで悪態つくような

とんでもないオヤジたちですものね

数年後には

自分たちも必ずお世話になるに決まってるのに

・・・くすくすくす

 

で、

なんの話でしたっけ?

 

そうそう!

ネットを取り込むクダリでしたね

 

かがんでカラス除けネットを拾い上げ

やおら振り返ったところで

激走!自転車坊主

母親の元ヤンの急襲を受け

 

ちょっ、あぶねっ!

 

わたしの野生動物のような反射神経

坊主の高度なブレーキング技術により

衝突はなんとかまぬがれたものの

とっさの叫びは抑えきれず

 

・・・元ヤン母ちゃんの耳にも

もれなく届いてしまったようです

 

だから

言ったでしょうがっ

危ないって!

ホラ見な!怒られたっ

 

坊主は相変わらず

ヘラヘラしながら猛スピードで戻っていきます

 

あ、ダイジョブでーす

 

だってぶつかったわけではないですからね

 

いえっ!

ウチのが悪いんでっ!

 

まあまあ、その通りですけど・・・

 

そして

当の坊主はまったくへこむ様子もないまま

爆走のまま自転車で走り去り

ママさんは坊主を叱りながら追いかけて

親子はまた通りをどこかへ行ってしまいました

 

その数時間後

コンビニで買い物をして帰る途中

またこの親子を見かけましたが

さっきのまんまのふたりでした

 

以上

 

ごめんなさい

くらいは言おうよ・・ねえ?

 

・・・というお話でした

 

そういえば

 

あの元ヤン母さん

怒鳴りながらちょろ助坊主を追いかけた通りは

このあいだ

わたしが同じように怒って叫びながら

徘徊する小ボケの母を走って追いかけた

同じあの道路です

 

怒りのあまり我を忘れ

体裁や世間体を

気にする余裕など無い状態

 

あの時のわたしと状況はよく似ています

 

でも

いいではないですか

 

周囲の目を気にして

子供のことすら走って追わないような

しれっとしたママさんなんかよりずっと!

 

それに

このちょろ助坊主

ウチのトンチキ小坊主に似ています

 

この母親と息子の感じって

なんだかとっても

わたしたちと重なるんですが・・・

 

ねえ?

ちまおさん・・・?

 

 

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